呼び起こす薫り

†彼方と此方を往復し、 浮上してから空をみる。 窓を開けるとまた薫る。 昨日とは少し違って、 怖い程に余りに遡り過ぎて、 幾つかの感情が中を駆け巡り、 虗藭回路を破壊しては修復する。 けれど窓を閉じる亊が出來ない。 閉じたら心も閉ざされて了う。

独り言

†今よりも子供の頃のほうが、 まだ強かったかも知れない。 一人社会に抛り出される、 ずっと前から独りだったから。 それでも寂しいとかではなく― ―否、寂しかったかも知れないが、 どちらかというと逆境的な状況を、 どこかで克服しようとしていた。 もしか…

出せない年賀手紙

†今年は私の友人と、 姉の友人、そして私の家系と、 年賀手紙の出せない年となった。 然もこの年の暮れに。。。 來る年を感じて欲しかった。 変わる明けの光をみて欲しかった。 祈れど想願えど戻らない、 『あのとき』と重なる。 私だけが失踪していたが故に知…

呼ぶもの

†今迄の自分の甘さより、 その惨めさに気づかされた。 引き裂かれる体の痛みが心に悟らせる。 雨で冷たい午前の闇と、 風に揺られる午後の白天。 甘さなどとうに知られている事実。 そのなかで惨めさに気付いた者はいない。 気付いたところで然して関心はな…

刻まれたもの

†懐しい、なんて言えないくらい。 あの日々、 誰も居なくなった家の夜の暗い部屋で、 音量を最大にして独り聴いていた。 私があの頃を思い出す時、 必ずこの曲は傍にいる。MAKE UP SHADOWアーティスト: 井上陽水,佐藤準,カラオケ出版社/メーカー: フォーライ…

物思い

†シャンパン色の暮れ入り。 強い風に急かされて窓の外へ。 桃色の夕の空に桜色が映える。 四年前の景色。 あの桜が散りゆくまでに、 もう一度、君と、あの桜並木を。

流れる桃色

†回想と未知が、 日毎求め続ける。 朝の東の空を。 夕の西の空を。 橙色の朝焼けと、 金色の夕暮れ。 日々に付き纏う過ごしゆく薫りと、 想い出をくすぐる可憐な花の香。

記憶の片隅

†かごめ かごめ かごの なかの とりは いついつ でやる よあけの ばんに つると かめが すべった うしろのしょうめん・・・

一本道

†真夜中の静けさ薫る一本の道。 嬉しいほどに人の気配がない。 あまりに冷たく心地良かったから、 暫し風を感じながらあの日々を想った。 幾度も想い起こす、風の日々を。

都会の川

†数ある橋の中から一つ選んでいた。 人工的な川の上に跨る一本の橋。 物思いに耽り考え事をする時はよく此処に来ていた。 川の流れが激しい故に考え事にもうってつけだった。 しかし私が眺めたいのは川ではなくて、 その先に望める変わりゆく景色と残る風景…

窓の向こう

遠くからのベル音と光 身体に期待の変化無し また不純 †味覚が少し麻痺している。 珈琲と有害な一服で曖昧にさせて。 気合で覚醒したのは良いけれど、 これから来るであろう悩みや闘いの為にも、 それは温存しておかなければならない。 頑張っている人に頑張…

暗い空

低く唸る音 煩い 思考が遮断されがち †先刻ヘリコプターの音が続いていた。 頭上からの低い音というのは非常に不安。 顧みて頭上より硝子の粒に圧されてから、 看板の下、ビルの工事現場などが苦手。 何も無い所へ住まない限り、 それは避けてはいられないの…

路上

クラクションの狂奏 ひけるのならひいてごらん 倍に返して差し上げましょう †ぶらっと歩いている時。 信号待ちで立ち止まっている時。 状況などには全く関係なく、 この降って湧いて来る記憶と、 包み込む薫りの正体が判らず。 厭ではない。けれど。 今の六…

冷たく穏かな風

回顧するのは偶の事 今日は空白をクリックしませんから 少しだけ許して †あの日の明け方。 まだ誰も来ない小さな部屋で、 そこから見えようもない、 明けの空を見たいと願想っていた。 窓といえる様なものなど無く、 鍵は外側から施されていたから。 何時に…

取り扱い注意

†昨夜もやはり3時に就寝。 眠れたのに何かが気になって、 紛らわす為にスープを戴いた。 人と接してゆく中で欠かせないのが、 人間関係、心(精神)と心でしょう。 他にも色々と必要でしょうけれど少しだけ省きます。 特に、職場や学校などは初めは他人なの…