独り言

†今よりも子供の頃のほうが、
まだ強かったかも知れない。
一人社会に抛り出される、
ずっと前から独りだったから。
それでも寂しいとかではなく―
―否、寂しかったかも知れないが、
どちらかというと逆境的な状況を、
どこかで克服しようとしていた。
もしかして楽しんですらいたのかも。
誰にも負けないとか、
大人に屈しないとか。
今から思うと恥ずかしい許りだが、
大人(?)になった現在では、
その昔の“強かった自分”が、
今の自分を叱咤している様に思える。
そのせいかどうかは知らないけれど、
極端な場面での独り言が増えた様だ。
それも悪態ぽく決まって素面の時に。