2006-04-19 無言 創 †その冬から多くの歳月が流れた。 過ごした景色が変わり果て様とも、 その手は、その目は、その口は、 欠かす事無く祈りを捧げ続けている。 それは此方側の視線。 この手は、この目は、この口は如何であろう。 毎日の様に少しずつ変わりゆく景色に耐え、 あの人の様に祈りを捧げ続けられるであろうか。 誰も多くを語ろうとしない。 まだその時ではないのかも知れない。 それなら此方も語らずに待ち続けてみよう。 誰もが争う事無く語る事が出来る、その時まで。