危険思考

足下

†観覧車というものは、
こんなに高くまで上るものだったか。
前を見ると空。左も右も空。
そっと下を窺ってみる。
たまの一人旅で気侭に訪れた所で、
何だか無性に観覧車に乗りたくなった。
誰にも阻まれる事無く独りになりたかった。
この扉を開けて空を飛んだら、
すべてが僕を忘れるだろうか。
確実にわかっているのは、
迷惑だけを残してしまうという事だけだ。