狂れる

†何も言えなくなり、
如何したら良いものか、
わからなくなって、
不確かな雑音に、
こうして紛れて、
外と内からの視線を、
幾度か感じるうちに、
少しずつ灰色の氷が、
心の中に形成されゆき、
私という在り処が、
徐々に見失われて了う。




少数でも救いの手を、
差し伸べてくれる。
けれど僕のこの手は、
悪戯を繰り返す許りで、
誰かへの救いの手には、
なれないのだろうか。