生まれ変わる人

雪原を目指してみる
決めていた訳ではないけれど
とにかく此処より遠くへと




†着飾るのと似た感覚で、
あまりに心を飾り過ぎたみたいだ。
まったく無意味で必要のない嘘。
脱ごうとしても何かが許してくれなくて、
解けないくらい固められてしまった。
そのお蔭でこれ以上誰も欺かなくて済む。
自分の気持ちも。

臆病者が舌を切る
二度と偽らない様に
欺き過ぎた罰として
裏切りの舌を

皆は許してくれるだろうか。
白に滲む赤を見つめてそう想った。