分岐点の少女

†彼女は迷っている。
後には歩いた足跡、
前には幾つもの道。
差し伸べられる手と、
試している数多の眼。


彼女は怯えていた。
然し切り拓く為には、
進まなければならない。
焦燥はいつも感じているが、
八つ当たりは惨めと思い、
焦る心を隠すかの様に、
持ち前の笑顔で明るく振舞う。


僕はそんな彼女の姿を、
遠くから見守り続ける。