2006-09-19 傾く線 創 †傾いた時計の上から私は。 砂時計の中の素敵なあなたは、 落ちてゆく砂に水をかけるけど、 出る亊が出來ないからいつかは。 手巻き式時計の螺子をひたすら回す君は、 それが壊れた亊にも気付かずに、 未だに回したぶんだけ数を数えて。 壁時計をみつめている子供は、 針の回る方向が気に入らなくて、 文字盤を左右対称に描き変える。 傾いた時計の上で私は、 その余りにも美しい硝子板に、 そっと蜂蜜を垂らす。