藥剤包み

†五歳の頃に病を患った事は、
つい最近に記しましたけれど、
その時に勿論、藥も服用する訳ですね。
憶えているのは昼食後、
粉藥の包みを少し指で弄んでから、
叱られる前に服用していたという事。
その包みは何だか感触が良くて、
空になる前の状態で触れる事が、
服用時間での唯一の小さな楽しみでした。



そして現在。
まったく違う形で藥を服用していますが、
粉薬の包みには殆ど反応せずに、
錠剤に関心を示す様になりました。
一錠ずつ取り出すあの感覚が何ともいえず、
錠剤の形を少し眺めてから内服するのん。
そうしていないとやっていられない―。
実のところこれが本心なのですけれど。